机上の空論と手記

都会で生きたい

生きがい、生きる理由、命綱、死なない理由。

しょっちゅうくだらない事で落ち込んでは眠れない夜を過ごす私は、好きなものがあって本当に良かったと思う。

 

音楽は生きがいだ。

ライブの予定のためにどんなことがあっても生きる。逆にコロナ禍で中止になった時は自分でも引くほど病んだ。

何を目標に生きればいいのかわからなくなるのだ。

開演直前の、会場内が暗闇に包まれる瞬間の高揚感、一曲目のイントロが始まる瞬間の「物体」となって押し寄せる音と鳥肌。

ロックスターと目が合う、ギターヒーローの手に触れる、頭上を通り過ぎるダイバー、知らない人と顔を見合わせて笑うモッシュ

その一つ一つの瞬間に魅せられて、夢中になって、依存している。

 

夢は生きる理由だ。

私の夢はギターヒーロー。できれば舞台演劇やコントも作ってみたい。

ステージが好きなのだ。

ほんの少しの段差の上に立つだけで、その場の視線を独占できる空間。

誰でもヒーローになることを許された空間。

小さなライブハウスで頭が痛くなるほどの音量でギターを掻き鳴らすのもいいけれど、やっぱり私が魅せられたあの大きなステージに立ちたい。

だからその夢が叶うまでは、生きる。

まだ16歳。ヒーローに憧れたって許されるはずだ。